高知県教育委員会 教育長に対しての要請事項

2019年10月4日

高知県教育委員会
教育長 伊藤博明  様

高知教職員組合(日教組高知)中央執行委員長 谷田憲一

教職員の給与改善、定数改善・教育予算拡充、学校における長時間労働是正に係る要請について

 日ごろより、高知県の教育推進・発展にご尽力いただいていることに深く敬意を表します。
さて、この8月、人事院は国家公務員給与を民間給与と比較し月例給および一時金の引き上げを勧告しました。本県における給与・手当等確定は県人事委員会との協議を継続中であり、人事院勧告に準拠しつつも本県の実情、職務や生活実態をふまえた前向きな改善を望むところです。また、労働環境の改善や人材の確保等の大きな課題については、近年、社会全体が「働き方改革」にむかう中、学校現場についてもこれまでの長時間労働を是正し、教職員が心身ともに健康で子どもと向き合い、一人ひとりに指導・支援が行き届くゆたかな教育環境のもとで、ゆとりをもって安心して働き続けられる環境整備が求められています。
教職員の長時間労働是正には客観的な勤務時間管理のもと超過勤務を抑制するとともに、教育行政、自治体、学校、保護者・地域とも連携・協力し、これまで行ってきた業務を見直し削減にとりくみ、専門スタッフを含めた教職員の配置拡充も必要です。中教審答申を受け文科省からは「学校の働き方改革」の推進にむけた通知等が発出され、各自治体に推進を要請しています。教員の「勤務時間の上限ガイドライン」については今臨時国会において法制化し、2020年4月から自治体での条例規則化スケジュールが示されています。
つきましては、教職員一人ひとりがじっくりと子どもと向き合い、健康で安心して働ける職場環境の整備と、よりゆたかな学校教育の実現のために下記について要請いたします。

1. 再任用、臨時・非常勤を含むすべての教職員の勤務実態や職務に見合った給与引き上げを行うこと。
2. 「会計年度任用職員」条例改正に伴う臨時的任用教職員の処遇・雇用安定に向けた改善を行うこと。
3.教職員定数改善・教育予算拡充について
(1)義務教育費国庫負担制度について1/2に復元するよう国に働きかけること。
(2)文科省概算要求の教職員定数改善を実現するよう国に働きかけること。
(3)地方財政措置されている教育予算について確保をはかること。
(4)スクール・サポート・スタッフや部活動指導員、SC、SSW等の専門スタッフの配置拡充に係る予算を確保すること。
(5)教職員の定数内未配置を早急に改善すること。また、代替教職員を完全配置すること。
4.勤務労働条件等長時間労働是正にかかる条件整備について
(1)客観的な勤務時間管理と業務効率化、給食費や教材費等の公会計化のための校務支援システムの円滑な導入を図るとともに、多忙感を助長しないよう運用の簡便を整備すること。
(2)「在校等時間」の把握・管理と合わせ、持ち帰り時間の把握・管理を行うこと。
(3)学校現場における事務職の36協定締結の実態を把握し、労基法に基づく手続きを周知すること。
(4)労働安全衛生法の趣旨を徹底し、ストレスチェックの申告活用と産業医相談をいっそう推進するよう学校の労働安全衛生管理体制と機能強化をはかるとともに、実施するための予算措置を行うこと。
(5)学校の開庁・閉庁時刻を明確にし、留守番電話等を整備すること。保護者・地域への周知、並びに緊急時の連絡に支障がないように教育委員会事務局等への連絡方法を確立すること。
(6)超過勤務の是正、業務の軽減・削減等長時間労働是正にむけた学校現場における改善工夫を集約・還流させ、市町村教委と学校現場の協働による「働き方改革」を支援し必要な改善策をはかること。
(7)学校の働き方改革にかかわる施策等について、保護者・地域への周知を継続してはかること。