速報 日政連みずおか俊一議員 現場実態を訴え  萩生田文科大臣「異常な勤務状況は改善しなければならない」と答弁

参議院文教科学委員会質疑【記録】(給特法関係のみ)

日時:2019年11月7日(木)10:00~17:30

(質疑)

水岡俊一(立憲・国民・新緑風会・社民)

大臣は、所信の中でですね、今の学校教育が持続可能なものとしていくために、学校の働き方改革を強力に推進することが必要だと言われました。学校における働き方改革はもう待ったなしというふうに思っております。今日大臣に質問する機会があるので、全国の教職員の仲間にですね大臣に訴えたいことがあればメールちょうだいと、こういったことで仲間を通じて求めたところ、ものすごくたくさん来ました。それで全部紹介したいところですが一部読んでみたいと思います。『私が勤務する学校では、私が勤務し始めて4年。毎年年度の途中で退職者が出ております。心の病気を患った人や、悲しいことに亡くなってしまった方もいます。今年も二人もう退職しました。今も変わりの人は見つかっておらず、職員が持ち時間を増やして対応しています。周りでフォローする職員も体調を悪くしてダウンするわけにもいかず、毎日必死で働いています』また別の人は『私は昨年度まで現場におり、現在、育休中の教員です。学校現場の現状が苦しくて、復帰をするかどうか正直迷っています。仕事はやりがいがあるのですが、それ以上にとてもつらかったです。勤務時間も管理職に怒られるからという理由でほとんどの教員が正確な時間を提出していません。80時間以内に収められるよう適当な数字を入力して、帳尻を合わせています。管理職も面倒なことがないので、そのやり方を黙認しています。共に働く教員たちもそれが普通という感覚の方が多いように思います。この実態のまま、変形労働制になってしまったらと思うと、ますます苦しくなることが目に見えています。そしてまた、産休育休に入る教員が私も含めて多いのですが、代わりになる講師がなかなかいないようです。妊娠前に同僚から「人手不足だから、あなたは来年以降に子どもを考えてね。今年はやめてね」と言われました。

ひどい話ですよね。とにかく人手が足りず、現場は疲弊をしています』ま、こういうようなメールが私のところに届きました。待ったなし。大臣、どうでしょう。

(答弁)

萩生田文部科学大臣:

まったく先生の認識と共有するところでございまして、今ここで現場の先生方の働き方を変えていかなければですね、残念ながら、この道を志す人たちもどんどん減っていってしまうと思います。あの今回提案させていただく法案はですね、この法律を作ったことで、結果として日々の勤務時間が長くなるようなことになったんでは、本末転倒だと思っておりますので、こういったものも含めて、全国の自治体としっかり連携をしてですね、先生方が真に、子どもたちと向き合う時間を確保できるような制度にしたいと思っています。

水岡俊一:

大臣から今、法案のお話がございました。私は法案も含めてですが、大臣が本気で働き方改革を推進していくのか、というところに非常に大きな不安を持っています。大臣、本気ですか。もし本気だとしたら、具体的に何ができるんですか。それをおっしゃっていただきたい。

萩生田文部科学大臣:

待ったなしでやらなくてはいけないと思っておりますので、責任は重大だと思っている。本気で取り組ませていただきたいと思っています。あの、今回法改正は、まあこれですべてが解決するわけではありません。例えばですね、私やっぱり学校現場にマンパワーをさらに導入していく必要があると思います。今までは、なんとなく正規職員じゃなくていろんな肩書を付けて、周辺職員の人たちを増やすことを文科省も取り組んできた時期もありましたけれども、やはりこれからの子どもたちの教育のことを考えたらですね、正規職員の数をしっかり増やしてく。あるいは、初等中等教育段階であればですね、あの低学年のうちから専科の先生方を増やしていくこういうことも必要だと思います。あるいはICTにつきましては、すべての小中学校で、端末を一人一台という事をめざして、努力をさせていただきたいと思います。短期間で結果を出したいと思っています。それに関連して、学校のICT環境を整えることで、先生方の事務量を減らしていきたいと思っています。スクールサポートスタッフを導入してもう成功例を示している自治体も数多くありますので、こういったですね、教員以外のマンパワーで事務作業はその人たちがやってもらうことで、本来の教師としての職に向き合う時間を増やす頃ができるようにしていきたい。こんなこともとりくんでまいりたいと思います。あわせて、部活動の指導員につきましては、外部の人たちのやる気のある方たちを積極的に採用して、まああの、学校行事の一環ですから、顧問として先生方には責任は共有していただきたいと思いますけれども、日々の練習については外部の人にお願いして、その時間を圧縮していくこんなことも全力で取り組ませていただきたいと思います。いずれにしましても、私は、学校の先生方との出会いというのは、子どもたちの人生をも変える大切な職業だと思っています。引き続き、あこがれの職業として、若い皆さんはですね、教育現場をめざしていただける環境を作るためにも、ここが正念場田と思っております。先生方に逆にご支援を頂きたいと思っております。

水岡俊一:

働き方改革をどのように進めていくかで今、大臣からお話があったのは、定員を増やしていきたい、ICTを利用して業務削減をしたい、というような話がございました。で、現場はそれをやってもらわないよりやってもらったがいいですよ。だけど根本的な業務削減にはならないんですよ。なっていないんですよ。根本的な業務削減をしなくちゃいけない、たとえば、それはあれをやっています、これをやっています、じゃなくて、結果としてどういうことを実現したいのか、という具体策がないと私はだめだと思うんですね。例えば、私が考えるところ、業務が多くてどうにもこうにも、なっていない。つまり、教員が、一週間全部のコマが授業で埋まっていて、次の授業の準備すらできないそういった事態が起こっているわけですね。だから、一つは目安はですね、教員一人のコマ数がいくらぐらいができ等なのかという考え方は、非常に具体的で、そして、見える形になると思いますね。そういう見える形での業務削減というのは大臣は考えておられませんか。

萩生田文部科学大臣:

あの時代によって、その価値観とか働き方とかは変わってくると思います。今、先生がご提案された一週間の中で、準備作業ができるコマを用意するというのも一つの提案だと思います。あの一方ですね、日々残業時間を頭打ちにしてこれ以上は仕事をしないという事も、考えさせていただいております。あの総合力でいろいろ考えて、いい提案をいい提案はいい試みはですね、横展開をしながら、ぜひあの現場の先生方が、もう少し余裕をもって、仕事ができる環境づくりっていうのを、これあれってことを決め打ちしないでですね、いろんな成功例を聞きながら、ぜひ対応していきたいと思っております。

水岡俊一:

大臣が本気になってくれることを期待するんですが、本気なってもらうためにも、私はぜひ、現場の声を聞いてほしいと思います。大臣が視察をするところの忖度をするような人間の話を聞いても仕方がないんです。突然、抜き打ちで訪問して、生の声を聞くくらいのそういった覚悟をしてほしいと思いますし、また長時間労働でもって過労死をしている仲間がたくさんの出てるんですね。そういう過労死をしている仲間のところに、遺族の方のところに行って、遺族の方の話を聞いてもらうことも私はとても、重要で必要なことだと思います。学校現場はとんでもない長時間労働をさせる、どれだけ働いたか記録すらしない。過労死したとしてもその労働時間は、校長が命令しているわけではない。教職員の勤務時間は今だ正確には把握されておらず、記録も残っていない。といった理由で公務災害にも認定しない。もう理不尽極まりない現場ですよ。そういう教育界にはびこっているのは、そういう理不尽極まりないことがはびこっているのは、誰のせいなんですか。文科省ですか、あるいは給特法でしょうか。そのあたりの認識が重要だと思いますが、大臣いかがでしょう。

萩生田文部科学大臣:

あの給特法はですね、時間外勤務命令をいわゆる超勤四項目に限定したうえで時間外勤務手当及び休日勤務手当は支給しないかわりに勤務時間の内外を問わず、包括的に評価をして教職調整額を支給する仕組みであり所定の勤務時間を超えて学校で、教育活動を行っていたとしても、違法なただ働きではない。しかしながら、この仕組みによってですね、所定の勤務時間外に行われる超勤四項目以外の業務は教師が自らの判断で自発的に働いているものと整理され、この時間については勤務時間管理の対象にならないという誤解が生じているのも事実だと思います。また同時に教師の時間外勤務を抑制する動機付けを奪ってしまって、長時間勤務の実態をひき起こしているとの指摘もございます。このような、現在の給特法の仕組みは教師は、どこまでが職務であるのか、切り分け難いという教師の職務を踏まえたものですけれども、一方給特法制定からすでに半世紀を経た現在、保護者や地域の変化の中で、子どもに関することは、なんでも学校や先生の仕事だという用務が積みあがってきているのも事実だと思います。また、働き方改革の推進の観点から、労働法制も大きく転換しており、給特法の在り方についても検討する必要があると考えてはおりますが、見直しに当たっては、確かなデータと国民的議論が必要ですので、ま、引き続き調査を進めてまいりたいと思っております。

水岡俊一:

今のお言葉が大臣のお言葉なら、私はうれしいんですけどね。ま、文科省の中の心ある方の顔が浮かびます。その文章書いた方の。しかし大臣がそう思っていただけるかどうかは、私はこれから見ていきたいという風に思いますが、そこで、今のお話、ちょっと深堀をしたいと思います。給特法という法律で教職調整額4%与えているから、残業代はいっさい、そのほかには払わないというこういう法律ですよね。認識を明らかにしておきたいのですが、限定された四項目以外の業務については、命令してはならない、超勤してはならないというのが原則ですよね。大臣。どうでしょう。

萩生田文部科学大臣: 命令してはならないというのが原則です。

水岡俊一:

しかし、学校現場ではそれがそうなっていない。というか、暗にそれは校長が命令をしているという事に基づいて、職員は一生懸命自分の健康も犠牲にしながら頑張っているという事ではないですか。で、これまでは明確に命令をしていないから、それは管理職の責任ではない、使用者の責任ではないという考え方があったように私も思います。でも大臣、今違いますよね。いくつかの裁判例によっては、直接使用者が命令していなくても、業務に係ることで、例えば勤務のための着替えをしているとかですね、そういう時間も勤務時間だとみるんだという判例が出ています。ですからこれから変わりますよ。そしてその4%というのは当時、昭和41年のころは、私が10歳くらいの頃ですが、そのころに教員の残業時間は月に八時間、だから四週だとしたら週に二時間。一日に直すと20分とみられるわけです。それくらいの超勤があると見たときに、何パーセントの手当てを出したらいいだろうか、という事が計算をされて4%が出てきたわけですね。で今例えば学校の勤務時間は7時間45分ですね。これは465分です。これに0.04をかけると18.6という数字が出てくる。つまり19分の超勤を目安に4%払っていると。こういう話ですよね。だけど実際に文科省の調査で月に80時間以上の勤務をしているのはつまり過労死ラインを超えている人たちは小学校で34%、中学校で58%です。これ、文科省の調査ですよ。だから、仕事が好きな先生がたまたまやってた、という話ではない。文科省の調査でもこれだけの人間がこれだけの超勤を過労死ラインの超勤をしているというのは、自発的という言葉で片づけていいんですか。今の4%の問題、給特法の本質、そして実態、どのようにお考えか、大臣、ぜひお考えを述べていただきたい。

萩生田文部科学大臣:

あの、私自身ですね、今先生がご指摘をされたような実態は承知をしているつもりでおります。あの給特法の制定時の社会的な背景と今日との大きな違いあるいは人確法によって給与体系が変わってきた当時と今日の状況の違い、こういったものもふまえてですね、もはやこの4%ですべてを包含せよという状況にないことは、これは先生方も我々も十分承知をしております。がゆえに今回新しい法律で、働き方をまず変えさせていただいては済まないことは、3年の経過をしっかり見させていただくなかで、給特法の見直しを考えたい。今の異常な勤務状況は改善しなければならない。

水岡俊一:

大臣、異常な勤務状態とお言葉ありました。違法な勤務状態ではないんですか。どうでしょう。

萩生田文部科学大臣:

ただちに違法だということをすべてを言うわけにはいかないんで異常という言葉を使わせてもらったんですが、中には違法な状態もあることも否めないと思います。いずれにしましてもこの超過勤務をですね、きちんとしたものに変えていくことが今、我々求められていると思いますのでしっかり頑張ってまいりたいと思います。

水岡俊一:

月に8時間くらいの残業があるということを考えたうえで、4%払っている。しかし、実際には月に80時間、あるいは人によっては100時間。そして、そういう勤務を続けている仲間のなかに、悲しいことに命を落としていく方がたくさんいる。ということを考えたときに、ただちに違法とはいえないとかっていうことを言っている場合じゃもうないですよ。これは、この日本の社会においても極めて稀なケース、つまり定額働かせ放題ということがはびこっているわけです、ここに。この、この究極な状態を大臣としてどうとらえるか、そこを聞きたいですね。

萩生田文部科学大臣:

あの、そういう実態を承知しているからこそ変えていかなきゃならないと思っております。

水岡俊一:

まあ、給特法の問題については参議院で給特法をやってきたときに詳しく、しっかりやっていきたいと思うんですけど、せっかく今日も上野副大臣がいらっしゃっているので、私もちょっとお話を聞きたいと思うんですが、今回の給特法の改正案のキモというか、ポイントは何かというと、決め事は全部条例なんですよ。法律的に何かをどうか変えていくんじゃなくて、全部条例に丸投げなんです。各県に丸投げして責任をそこで取ってください、と。裁判訴訟が起こっても全部これ条例ですから県ですよ。まあそういった中で私は非常に心配していることがあるんです。最後に一つだけご紹介をします。上野副大臣の地元の話です。

「栃木県で教員をしています。日付が変わって帰宅しました。現場では道徳、外国語、プログラミングと増える一方の業務。しかしながら現場に教員は増えていきません。そんな状況の中で働き方改革の名のもとにタイムカードのようなものが導入され、労働時間がどの教員でも誰のでも確認できるようになりました。時間外労働が多い教員は働き方が良くないと評価を受け、期末勤勉手当が減給という制度ができてしまっています。人手不足で、子どもがいるうちはトイレに満足に行けないほどのなのに、とんでもない政策を打ち出してきたなぁと感じています。」

これはまあ、私に届いたメールですから、事実かどうか裏が取れていませんが、もしこれが事実だったらとんでもないことだと思いませんか。だから条例に丸投げすると、栃木県でこんなことになるかもしれない。そういったことについて上野副大臣どうでしょう。

上野副大臣:

突然のご質問、びっくりしておりますが、地元のことということで私もそこまで知りませんでした。全くひどい状況であると思いますが、実際私も私学ではございますが教師をしておりましたし、いま実際うちの娘も教員をしておりまして、働き方改革第一歩の給特法の改正だと思っております。これだけでは前にはすすまないという現状はよく知っておりますし、これが反対に逆行すること、先生仰りましたようなことが起こったらそれこそ何の意味もございませんので、しっかりと各地域での、おそらく温度差もあると思いますので、現状をしっかりと把握しながら前にすすめていかなければいけないと今、感じたところでございます。これ以上はちょっと調査させていただきましてからまたご報告とさせていただきたいと思います。

水岡俊一:

時間がきておりますので終わります。調査をですね、実際に見てくださいよ。学校に行くと子どもがいるのに担任がいない学校がたくさんあるんですよ。本当に補充がきかないんですよ。人が見つかっていない。担任がいない学校て何なんですかね。それが一校や二校じゃないんです。そのことをしっかりと見てですね、今後のことをしっかり対応してほしい。このことを切にお願いして終わりたいと思います。ありがとうございました。