速報 公務員給与勧告は延期か?

人事院 新型コロナ影響で民間給与調査を延期

人事院は30日、国家公務員の給与改定で基準となる民間企業の給与実態調査を延期せざるを得ない方針を固めました。

新型コロナウイルス感染拡大にあるこの期間での調査について、多くの企業では、感染拡大の対応に追われている状況にあり、調査協力を得るのは難しいという判断をしました。現在のところ、6月上旬にも調査を始めたい考えですが、感染拡大の状況によっては、さらに遅れかねないことになります。

この調査から給与水準の官民格差を算定し、例年8月に行われる給与改定勧告・人事院勧告(2019年は8月7日)も、ずれこむ公算が大きいことになります。

人事院による民間調査と勧告が遅れたのは、2011年東日本大震災時のみで、勧告は9月30日となりました。

現在、連合は2020春季生活要求のもと、民間労働組合が賃金・給与の引き上げ、労働条件改善にむけた労使による団体交渉を展開中です。中小組合の賃上げや非正規労働の時給引上げ等で大きく健闘はしているものの、感染拡大による深刻な影響による企業の業績悪化が懸念され、各産別企業内の内部留保資金を労働者の賃金・一時金に引き出す闘いは非常に厳しくなっています。

民間企業の給与確定が厳しい水準となれば、6年連続で引き上げを勧告させてきた公務員給与は、20人勧では「引き下げ」を求める勧告となる可能性があります。

※公務員の労働基本権

労働基本権(団結権、団体交渉権・協約締結権、争議権)は憲法が保障する労働者の権利ですが、公務員においては労働基本権の一部が制約されています。

その代償措置として、人事院による給与・一時金、諸手当や勤務条件整備についての勧告を政府に行う制度が運用されています。

私たち日教組の教育労働者は、この制度のもとで、加盟する日本労働組合連合会(連合)、自治労等が加盟する公務労協・公務員連絡会と連携して、給与・労働条件等の改善を毎年図っています。

人事院勧告は国家公務員一般職が対象ですが、地方自治体・地方公務員で給与水準を決定する指標になっています。例年、人事院は国家公務員と民間企業の給与水準を比較して、その較差をうめるように国会と内閣に勧告するしくみになっています。全国にある従業員数50人以上の12,500事業所について、各県の人事委員会と連携し1,100人の調査員が直接訪問で4月時点給与、前年ボーナス支給月数等を調査するようになっています。