速報 6/18日教組は政党要請を実施

2021教育予算要求に向けて少人数学級実現を

「新型コロナウイルス感染症」対策の1次・2次にわたる補正予算を措置した通常国会が閉会しましたが、閉会後においても文部科学委員会は閉会中審査が行われることから、日教組は6月18日、国民民主党、社会民主党、立憲民主党に対して、補正予算の完全執行と2021年度教育予算の概算要求に関する要請行動を行いました。

【要請内容】
〇 新型コロナウイルス感染症対策・新たな感染症のための危機管理と学びの保障・学校の働き方改革推進にむけ、政府全体で第8次教職員定数改善計画を策定して、20人以下学級にむけた段階的な少人数学級の実現や小学校高学年の教科担任制等のための教職員配置改善、養護教諭、事務職員、栄養教諭・学校栄養職員の加配措置等の拡充を求める。
 
〇 感染症対策の観点から、少なくとも今年度補正予算で措置された人員については、来年度以降も継続した配置を求める。
 
〇 学校現場における働き方改革推進等にむけ、スクール・サポートスタッフ、SC、SSW、部活動指導員、ICT支援員について、今年度予算・補正予算で措置された人員の確保と増員配置を求める。

【国民民主党】平野博文幹事長、泉健太政調会長、城井崇文教部門長、榛葉賀津也参議院幹事長、西岡秀子企業団体委員会副委員長、森本真治企業団体委員会副委員長、芳賀道也参議院議員
社会民主党】吉田忠智幹事長、吉川元政審会長、中川直人副幹事長
【立憲民主党】福山哲郎幹事長、逢坂誠二政調会長、辻元清美団体交流委員長、水岡俊一文部科学部会長、石川大我党文部科学部会事務局長

【日教組】瀧本司書記長 山木正博書記次長 丹野久政策局長、三代孝博政治部長 古賀千景教育政策部長、堀とも子労働局書記、野城公良政治部書記

【国民民主党】
子どもの数が減るから先生の数も減らしていいとの政府の認識は変わっていない。たたかう相手は、文部科学省というよりは財務省である。私たちが具体的な長期ビジョンを持った中でとりくんでいく必要がある。閉会中審査を文部科学委員会でも行うことになった。本日の要請内容も参考にさせていただきながら、政府の姿勢を正していきたい。
また、第2次補正でもお話しいただいた給食調理場の空調整備の問題について、結局冷却ベストが配布されるだけの措置で終わってしまった。厚生労働省マニュアルが示す室温、湿度をここ数日だけでもすでに上回っている状況だ。給食の安全確保、労働の安全確保観点から、空調設備の整備をさらに進める必要があるという認識だ。
20人以下学級は、子どもの学びの環境整備という観点から必要ということだが、少人数学級が進むことにより統廃合が緩和される、止められることにつながるかどうか、地域を守るという観点からも検討していく必要があると思う。
コロナの関係で大変な状況ではあるが、与野党協議も定期的に開催し、物事を進める環境でもある。むしろこれを機会に国民のニーズ、声を味方にしながら、少人数学級の実現に向けてともにとりくんでいきたい。

【社会民主党】
新型コロナウイルス感染症総理の突然の休校要請の中で、様々なケアが大変だったことへの敬意を表したい。そういった中で、今後の教職員定数計画の策定が急務であり、文科省も予算等で定数を増やすことは考えているようだが、大変重要な課題だと考えている。
気になるのが、北九州の事例だ。文科省はかたくなにクラスターと認めない。クラスターを認めれば、教職員定数増の必要性も出てくるからだろう。
また、加配教員3,100人が埋まらなかった時は、絶対財務省は言ってくる。それは文科省としても、きちんと3100人埋め尽くさないといけない。臨時免許の条件整備を含めてまずは人材を埋める対策を文科省に求め、文科省としての教職員定数改善計画を党も後押ししていく。
今年、教員免許更新は、コロナを考慮して延期できるとなった。免許更新は本当に意味がないことだ。意味があるというのなら、弁護士とか医者も免許更新制にしないとおかしい。今回は免許更新についても見直すことができるのではないか。
国会は閉会したが、最終的に野党として、閉会中も審議をするという事で、毎週一回常任委員会を行う事となった。水曜日が衆議院、木曜日が参議院となる。衆議院は、7月22日に文科委員会を行う。今回の要請で寄せられた大胆な定数改善計画の要請についても、日教組と連携しながら議論したい。

【立憲民主党】
教職員のみなさまにおいては感染防止の業務のため、これまでの業務とは異なる緊張感の中で業務をしておられることに敬意を表したい。この間の課題については政府・与野党連絡 協議会の中で徹底的に要請を続け、一部は実現できた。
教職員の確保は最大の課題であり、第二次補正予算の時も早い時期から必要性を訴えてきた。残念ながら財務省との関係の中で十分なものとはならなかった。今回、教育の機会を確保する基本的な考え方について整理を行い、日教組の考えも含まれたものとなっていると思っている。今回の要請も水岡議員から詳しい話を聞きながら、来年度の予算編成にむけてしっかり要求してまいりたい。臨時免許の課題については文科省にも伝えるが、与党議員がいる場となる政府・与野党連絡協議会の中でもしっかりと伝えていきたい。

日教組や現場の声を党の中で反映させられるよう頑張ってきたつもりである。この間の課題についても、文科省の思いがあっても予算の問題からなかなか形にできない状況であった。密を避ける目的で1メートルあるいは2メートル離れる必要があり、その場合は1学級20人が限界ではないかということから、分散登校も行っている。この対応を持続させることは困難であるから、学級の定数を変えるという選択肢は与野党超えて議論をすすめていく推進力となるのではないか。このことを党の中で共有してすすめていきたい。
文部科学委員会の中で学校の教職員が足りないという事を主張してきた。今回の政府の対応は、全国に小中学校が30,000校あるなかで数千人というリアリティのない数字である。党文科部会事務局として、予算委員としても、いただいた要望が通るように訴えていきたいと思っている。


2020年6月18日

立憲民主党
代表 枝野 幸男 様

日本教職員組合
中央執行委員長 清水 秀行

2021年度 教育予算拡充に関する要請書

日頃より、教育の発展にご尽力されていることに対し敬意を表します。
新型コロナウイルス感染症対策として3月には全国で一斉臨時休業の要請が行われました。また、4月以降も、再開する学校、休業が延長された学校、再休業に入る学校などがあり、学校現場では学びの保障や心のケア、感染症対策など教職員が不断の努力を続けています。今後は、感染症防止の観点からの「新しい生活様式」における学校教育が求められており、来年度以降も人的配置を含めた大幅な教育予算の拡充が必要です。
学校現場では、新学習指導要領への対応だけでなく、貧困・いじめ・不登校など解決すべき課題が山積しており、子どもたちのゆたかな学びを実現するための教材研究や授業準備の時間を十分に確保することが困難な状況となっています。ゆたかな学びの実現のためには教職員定数改善などの施策が最重要課題です。また、学校現場においては、長時間労働是正にむけて教職員の働き方改革がすすめられていますが、中でも教職員定数改善は欠かせません。
改正給特法によって「公立学校の勤務時間の上限に関するガイドライン」が文科大臣告示(指針)として法的に位置づけられ4月1日より施行されています。法令のもと「勤務時間」管理体制が整備されたことは一定の前進ですが、現場では、働き方改革が実感できる状況にまでは至っていません。TALIS調査においても日本の教員の1週間あたりの勤務時間は参加国中で最長であることが明らかとなっており、学校における働き方改革推進のためには、持ち時数軽減のための大幅加配や専科教員のさらなる配置拡大等の実効ある施策が必要です。
2021年度教育予算において、次の事項の実現をはかるよう要請いたします。

1. 全国的教育水準の確保に不可欠な義務教育費国庫負担制度の国負担率2分の1への復元を行うこと。

2. 子どもたちのゆたかな学びの実現にむけ政府全体で第8次教職員定数改善計画を策定して、以下の教職員定数改善を行うこと。
(1)基礎定数の改善
①感染症対策ときめ細かな教育を実現する観点から20人以下学級にむけた計画的な少人数学級の実施
②小学校外国語専科教員の全校配置など、小学校高学年の教科担任制のための教員配置改善
③学校の働き方改革推進にむけ、当面は小学校では20時間、中学校では18時間など持ち授業時数軽減をはかるための教員配置改善
(2)加配による定数改善
①子どもの健康課題の多様化や保健室利用者増大に対応するために、養護教員の小学校複数配置基準を中学校同様の801人以上とするための加配措置
②栄養教諭・学校栄養職員の定数配置基準を児童生徒数から学級数に変更及び大型学校給食センターの定数配置基準を改善するための加配措置
③中学校区ごとの事務職員加配及び省令事務長へのマネジメント加配の新設
(3)高等学校の定数改善
①感染症対策ときめ細かな教育を実現する観点から30人以下学級を実現するための段階的な少人数学級の実施及び定時制における20人以下学級の実現
②通級指導を実施するすべての高等学校への複数の教員加配
③事務長の基礎定数化
(4)法令・基準の改正
①養護教諭、事務職員、栄養教諭・学校栄養職員の必置及び学校現業職員を位置づける学校教育法等の改正
②「幼保連携型認定こども園の学級の編制、職員、設備及び運営に関する基準」をふまえた1学級の幼児数となるよう、幼稚園設置基準の見直し

3.感染症対策の観点から、少なくとも今年度補正予算で措置された人員については、来年度以降も継続して配置すること。

4.中教審答申の趣旨・事務次官通知を徹底し、学校現場における働き方改革等にむけ、必要な予算を確保すること。
(1)スクール・カウンセラー、スクール・ソーシャルワーカー、学習指導員、スクール・サポート・スタッフ、部活動指導員、ICT支援員、学校司書、特別支援教育支援員、看護師、介護職員などの配置拡充・処遇改善を行うこと。

5.国による教育予算の確保を行うこと。
(1)感染症対策の観点から、すべての学校における施設整備
(2)高校授業料について、国際人権A規約の趣旨をふまえ無償制に復元すること。当面は、就学支援制度の拡充、奨学のための給付金の増額をすること。また、大学授業料の軽減と授業料免除対象者の拡大と大学生に対する給付型奨学金の拡充等を行うこと。
(3)国立大学法人運営費交付金の増額と教育・研究の自由が確保される公平・公正な配分、ゆたかな私学教育のための私学助成を拡充すること。
(4)東日本大震災の「被災児童生徒就学支援等事業」について、引き続き全額国庫負担による支援及び義務教育以外の事業継続をはかること。また、熊本地震等の災害等の理由により就学・修学が困難な子ども対象の「被災児童生徒就学支援等事業」について引き続き継続すること。
(5)教職員の勤務実態と職務の複雑、困難及び責任の度の高まりに即した給与改善のための予算措置を行うこと。
(6)教職員の退職手当に係る調整額区分の適用改善をはかること。
(7)障害のある教職員対して合理的配慮が保障されるよう、施設・設備の改善充実をはじめ必要な予算措置を行うこと。
(8)学校給食衛生管理の基準を遵守するため、給食調理場の空調設備などの改善充実並びに人員配置のための予算措置を行うこと。
(9)定時制・通信制高校における就職支援員や日本語指導員などの人員配置を講ずること。